HAUS | Hokkaido Artists Union studies

報告

アーティスト支援の記録 2022
〜43の困りごとと伴走内容と分析〜

2022年にHAUSが行った40組の伴走支援の内容とその数です。アドバイザ、専門家を紹介したり、アーティスト同士が出会う場所を作ることで、解決を模索した例が多数ありました。

生活と制作と心身の悩み

・バイト先の未払い、不当解雇へ交渉や同伴:2件 
・出演や出展の契約書の作り方と交渉や同伴:3件 
・精神疾患を携えながらの生活と制作へ見守りやアドバイス:5件  
(相談を受けるにつけ、仕事先や、集団創作環境や、家族間に共通する、年代や、ポジションが上の人たちからのパワーハラスメントや、想像の欠如や、無理解によるものではないかと、それぞれの要因が透けて見え始めてきています。)

ネットワーク1(アドバイザなど専門家を紹介 )

・契約書の作り方と交渉を弁護士と:3件 
・バイト先の未払い交渉を弁護士と:2件 
・知人の企業からバイトの募集があり紹介し就職:1件
・アートスペース探しのため不動産屋さん紹介:2件 
・税理の相談から税理士の紹介:1件 
・移住して間もない方への後方支援:2件 (助成採択前に移住してきた為、何もネットワークが無かったので、広報や制作支援のような人的な支援を行いました。)

ネットワーク2(アーティスト同士をつなぐ )

・世代や分野を越えて会話する場の生成:4件 (舞台制作について似たような課題意識を持っている若手演劇人や、子育てをしながら作品づくりを続けるアーティストが懇談する機会があり、急遽、ファミリーサポートとしてご飯を作りにゆくグループも立ち上がりました。)
・人が集まる場所づくりをしている同士の交流:3件 (今回の助成をきっかけとして立ち上がったアートギャラリーや、既存のアートスペースでもアーティスト同士の意見交換がありました。)
・アーティスト同士の作業手伝いを通した連携:5件 (異ジャンルのアーティスト同士が、お互いの活動への興味関心から、作品制作の作業の手伝いやアドバイスを受け合う連携がありました。)

各種製作への資金支援

✳︎2022年度は、札幌市文化芸術創造支援事業に採択されたので、資金支援を行いました。

・ミュージックビデオ製作:2件 (2件とも初めてのミュージックビデオ製作でした。特に、若い世代のミュージシャンには、活動を広げるための大事な取り組みなのだそうです。) 
・初めてのワークショップ:2件 
・コロナ禍の作品発表で赤字を抱えた:1件 
・制作に入る前のリサーチに特化して深く行いたい:3件 (作品制作の一環としてリサーチや研究の支援を要望、リサーチを対象にした助成制度の公募の数はまだまだ少ないことがわかりました。)