HAUS | Hokkaido Artists Union studies

HAUSについて

北海道のあらゆるアーティストの活動環境問題にただただ心を痛めている場合ではないと、2019年秋に設立。
アーティストの自律を駆り立てる芸術的社会的な基盤を目指す中間支援団体です。
以来、創造の現場における様々な”声”を掬い取り、舞台作品上演や、現場のハラスメント実態からつくられたリーディングなど”声”の可視化に取り組んでいます。

共同代表

奥村圭二郎(アートコーディネーター)

2005年〜2014年まで関わった取手アートプロジェクトでは、事務局としてアートプロジェクト全般の運営管理/展覧会・屋外パフォーマンスの企画制作/NPO法人化立ち上げ/資金調達を担当。2015年〜2017年に従事した東京藝術大学美術学部(特任研究員)では、東京都美術館と東京藝術大学の連携事業「とびらプロジェクト」のコーディネーターとして、アクセシビリティ/芸術と社会課題/ワークショップメイキング等に関する講座運営を一般から募ったアート・コミュニケータ(通称:とびラー)を対象に実施した。2018年からはフリーランスとして、東京都内で開催されている芸術文化事業のマネジメントに携わっている。

櫻井ヒロ(ダンサー、振付家、放課後児童支援員)

コンタクト・インプロビゼーションユニットmicelle主宰、HAUS立ち上げメンバー。主催公演を中心に、国内外のダンスアーティストと連携しての招聘公演、新進ダンサーとの共同制作、子育て支援センターや高齢者施設等での公演およびWS、地方劇場との協働によるコミュニティダンス事業などを精力的に行っている。2019年札幌市民芸術祭 奨励賞受賞。創作現場でのハラスメントや、俳優・ダンサーの契約書(出演料、スケジュール等)の相談をきっかけにHAUSの活動を始める。本助成金を通じてコロナ禍の文化芸術における顧客増加の為の取組支援や、個人・団体の活動継続の為の経済的支援などを通じてアーティストの創作環境の改善を行いたい。

戸島由浦(「ひよこアーツ」代表、アートプロデューサー、国家公務員)

東京藝術大学音楽環境創造科にてアートプロデュースを学び、2021年卒業。在学中は、アーティストが行う子供向けワークショップにおける創造的展開を研究した。その他、東京都足立区内小学校での音楽アウトリーチや、古民家における体験型の芸術企画を実践。アートの新しい見せ方と、若い表現者の活動開拓の2つを主な関心の的として活動を行う。2021年「ひよこアーツ」を設立。若手芸術家のキャリア支援を目指し、芸術に関わる多様な職業インタビューや、地域におけるアートプロジェクトの企画等を行っている。

箱崎慈華(映像作家、カメラマン、大学職員)

札幌市立高等専門学校インダストリアル・デザイン学科卒業後、短編映画の制作活動を続ける。2016年に札幌市からの助成を受け「Sapporo Movie Sketch(インタークロス・クリエイティブ・センター(ICC)企画)」で短編映画を制作。2015年より大学のオープン教材開発部門で映像教材の制作・オンライン授業支援に従事し、学内の教育改善や学外向けリカレント教育など、授業運営の技術的なサポートに携わっている。近年はSapporo Dance Collective(SDC)の「さっぽろ文庫101巻 『声』」の配信をはじめとして、舞台芸術の映像制作・配信を行っている。

羊屋白玉(「指輪ホテル」芸術監督、演出家、劇作家、俳優、ソーシャルワーカー)

劇場公演の他、国内外の現代美術の芸術祭に招聘され、地域の文脈と、自身の思想や表現との邂逅から、心象風景的な演劇作品を発表している。インタビューをもとにした作品も多く、「新潟県津南町に住むアジアから嫁いだ妻たちの声(越後妻有アートトリエンナーレ2016リーディング上演)」「ベトナム戦争後ニューヨークに渡ったベトナム女性たちの声(ニューヨークジャパンソサエティ2018)リーディング上演」他。「アジア女性舞台芸術会議(亜女会)共同代表。 コロナ席巻の頃より、札幌市ホームレス相談支援の現場にてソーシャルワーカーとして取り組む。 ニューズウィーク日本誌で「世界が認めた日本人女性100人」に選ばれている。

渡辺たけし(中学校数学教員、演出家、劇作家)

北海道で公立中学校の数学教員をしながら地元(蘭越町)で劇作、演出を行う。町やそこに住む人をテーマに、廃屋、公共ホール、図書館、商店、飲食店などを劇場として年に数回の公演を行う。また、教職員の労働組合に加入。人権、平和、文化活動の企画・運営を15年にわたり行う。2017年より、Sapporo Dance Collective(SDC)で、北海道をベースに生活するアーティストの労働環境改善を目的としたHAUSを設立する。コロナ禍にあっては、アーティストへのヒヤリングを元に、彼らの意見を行政に届けるための意見交換会などを企画し、パイプ役としても活動している。近年は、白老飛生芸術祭などの作品制作にも参加。埋もれた歴史を現代によみがえらせる物語を劇作している。

HAUSのこれまでの活動

2019年度

2019年9月28日

生活支援型文化施設コンカリーニョ主催「Sapporo Dance Collective」(以下SDC)のWork In Progress (以下WIP)1stにおいて樹立を発表。

2019年10月

「アーティストの働き方の現状と意識に関するアンケート」をオンライン上で実施。(121名から回答)。

2019年11月22日

SDC「HOME」WIP2ndにおいて、連合北海道・斉藤勉氏を招いての学習会開催。※SDCとの共催

2020年1月28日

SDC「HOME」WIP3ndにおいて、SDCと協議し作成した舞台芸術におけるハラスメントのガイドライン(試作)を公開し、観客とディスカッションを実施。 ※SDCとの共催

2020年
2月29~3月1日

SDC本公演「HOME」において、弁護士で元札幌市長の上田文雄氏、教職員組合役員の和田真則氏を招き、舞台芸術におけるハラスメントのガイドラインをもとにしたロールプレイ、トークイベントを実施。※SDCとの共催

2020年度

2020年3月

「北海道コロナウィルスによる舞台芸術イベントの中止・延期の件数」を調査。日本俳優連合に情報提供。

2020年5月14日

札幌地区労連の木村氏を招いてアーティストの労働についての学習会を実施。

2020年7月

「新型コロナウイルス感染長期化に対峙する札幌の文化芸術関係者の活動再開への道を探るアンケート調査~第1章 影響と損失」に協力。※提言書作成ワーキンググループとして協力

2020年7月3日

「新型コロナウイルス感染長期化に対峙する札幌の文化芸術関係者の活動再開への道を探るアンケート調査~第1章 影響と損失」においてのアンケートの分析から、提言書五項目を札幌市文化部に提出。※提言書作成ワーキンググループとして協力

2020年8月26日

アーティストと札幌市文化部の第一回意見交換会を開催。

2020年8月28日

「新型コロナウイルス感染長期化に対峙する札幌の文化芸術関係者の活動再開への道を探るアンケート調査~第1章 影響と損失」における提言書を基に札幌市文化部とアーティストとの意見交換会を開催。

2020年8月29日

SDCにて「さっぽろ文庫101巻 『声』」発表

2020年9月9日

塩谷陽子氏(ジャパンソサエティー芸術監督)を招き文化政策を学ぶ会を開催。

2020年12月7日

アーティストと札幌市文化部の第二回意見交換会を開催。

2021年度

2021年7月17日

アジアのアート&ソーシャルアクション札幌編「羊屋白玉と考える芸術家のための労災~しろたまのへや第一夜より」※企画協力・出演

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