HAUS | Hokkaido Artists Union studies

公募

文化インフラのブリコラージュ
声からはじまる制度の編み直しスタディーズ

2026.7.22締切

ふりがなのしおりはこちらです
https://haus.pink/2026/07/01/bricolage_hurigana/

こんにちは、HAUSです。
寄っていただきありがとうございます。
こちらでは、HAUSの2026年の活動のひとつであるスタディーズについて、その考え方や進め方、参加方法をご案内します。
気になるところから読んでみてください。

応募フォームはこちら(締切:2026年7月22日20時)
公募A
https://forms.gle/oik81deMxyu4Pd92A

公募B
https://forms.gle/Vp6RWGvihiQWmYBCA

応募に関する個別相談会(オンライン)
※ 個別相談会のお申し込みは締め切りましたが、ご質問がありましたらお気軽にメール等でご連絡ください
hello[at]haus.pink

合同説明会(2026.7.6)

はじめに|このスタディーズをひらく理由

文化芸術環境の未来を誰かに委ねるのでもなく
与えられた現実に適応するだけでもない
文化インフラのブリコラージュ 声からはじめる制度の編み直しへ

近年、文化芸術を取り巻く環境は大きく変化しています。
いわゆる「不要不急」とされた時期を経て、創作や文化活動が、制度よりも個人の努力や自己負担、関係性によって支えられている現実が可視化されました。

その一方で、現場ではこれまでも、小さな支援や相談、相互扶助やケアの実践が積み重ねられ、文化活動を支える重要な基盤となってきました。また近年は、フリーランス法や労働環境をめぐる議論、フェアな文化環境を目指す取り組みなど、制度や倫理に関する動きも少しずつ広がっています。

しかし、制度が整ったからといって、現場の困りごとや違和感が自動的に解消されるわけではありません。制度と日々の実践のあいだには、まだ距離や温度差があります。

HAUSはこれまで約6年間、スタディーズや相談窓口を通して、アーティストやアートワーカーとともに、契約、働き方、ハラスメント、人間関係などのテーマに向き合ってきました。寄せられた相談の多くは個別の出来事でありながら、その背景には共通する環境や構造の存在が見えてきました。

今回のスタディーズは、そうした実践の延長にあります。

ここでは、制度を「正しく学ぶ」ことだけを目的にしません。
また、個人の困りごとを自己責任として整理する場でもありません。

それぞれの経験や、まだ言葉にならない違和感、気になっている出来事を持ち寄り、制度や慣習、関係とのつながりを行き来しながら考えていく場をつくりたいと考えています。

応募フォームでは、完成された提案や正解ではなく、いま考えてみたいこと、まだ整理されていない問いや背景も含めてお聞きできれば嬉しいです。

このスタディーズが、次の実践につながる小さな足場になることを願っています。

※この公募におけるスタディーズとは?
法律や憲章、道徳や倫理と、目の前の創作環境とを行き来しながら、現場にある経験、実践、知識を持ち寄り、組み合わせ、試していく実践の場です。 個人の問いと制度との関わり方を探りながら、創作環境を支える仕組みをブリコラージュし、編み直していきます。 そこで得られた知見は、集合知として蓄積され、次の誰かの実践につながる小さな足場として引き継がれてゆくための、ひとつのスモールステップです。

※フリーランス法とは?
フリーランスが受注する仕事において、「取引の適正化」「就業環境の整備」を通じて安心して活動できる環境を整えるため、2024年11月1日に施行された法律です。アーティストやアートワーカーとして個人で活動する方の多くが、この法律のフリーランスの定義に当てはまります。正式名称は、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」です。
https://www.jftc.go.jp/freelancelaw_2025/index.html

本事業の背景

下の図をご覧ください。スタディーズで取り上げるテーマの背景は、作品内容や制作技法そのものではありません。
創作活動を支える環境上の問い──たとえば慣習、倫理、ケア、制度、中間支援の仕組み、モヤモヤ、つながりの気配など──を対象とします。

HAUSには、創作や活動を続ける中で生まれるさまざまな相談が寄せられてきました。続けていくうちに、「この相談、前にもあった」「名前は違うけれど似た構造がある」ということが少しずつ見えてきました。
そこで、一人ひとりの悩みとして閉じるのではなく、現場で繰り返し起きているテーマとして取り出して、みんなで考える場にしていきたいと思いました。それが、スタディーズを始めようと思ったきっかけです。
今回の公募では、それぞれの現場で立ち上がっているテーマや、まだ見え隠れしている問いを募集します。個人の経験として語られていた出来事を、共有できる問いとしてひらき、持ち寄りながら、スタディーズを進めてゆきたいです。

公募内容

スタディーズには公募Aと公募Bがあります。
双方に応募することも可能ですが、採択はどちらかのみです。

スタディーズ公募A

文化芸術の活動環境について、一緒に考えて実践していくスタディーズです。フリーランス法を入口に、制度を遠くのものとして捉えるのではなく、自分たちの活動や関係のなかに引き寄せながら、その人なりの距離感や法律との関わり方を探ります。

スタディーズの初日は、HAUSによるプレゼンテーションと、フリーランス法全26条を一緒に読むところから始めます。その後、それぞれの問題意識から活動を計画し、実践していきます。読みながら試し、試しながらそれぞれの現場へとひらいていくようなプロセスを含みます。

はじめは4人で集まりますが、各個人でスタディーズを進めていくことも想定しています。

〇助成金:1人あたり8万円
※スタディーズに経験や知識を持ち寄り、制度との関わり方を探り、それぞれの現場で持ち歩いていくための活動費。

〇対象:文化芸術の活動環境について、一緒に考え、より良くしたい方
※活動している文化芸術の分野は問いません

〇採択件数:4名(個人)

〇条件
・札幌市内を拠点に活動していること
・月1回程度のスタディーズができること
・中間発表・検証発表会に参加できること
・報告冊子(ZINE)制作に協力できること

〇参加にあたって必要なアクセシビリティに関する配慮や条件があれば、応募フォームの質問12でお知らせください。
例えば
・オンライン希望
・ 子供や、見守りが必要な家族を同伴して参加
・ 介護者・支援者を同伴して参加
・ 読み上げ
・ UDトークや筆談
そのほかご相談ください。

〇応募フォームはこちら
https://forms.gle/oik81deMxyu4Pd92A

スタディーズ公募B

制度や法律に限らず、活動環境にまつわるモヤモヤについて取り組む企画(スタディーズ)を募集します。

日々の創作や生活のなかで感じた小さな違和感も、立ち止まって考えてみると、自分だけの問題ではなく、創作環境のあり方につながっていることがあります。

まだ言葉になっていないこと、なぜ気になるのか自分でもよくわからないことでも構いません。その違和感を持ち寄り、動きながら考え、考えながらまた動いていく企画(スタディーズ)を募集します。

〇助成金:1件40万円
※違和感や問いから出発し、企画(スタディーズ)を立ち上げ、動かしていくための助成金です。

〇対象:アーティスト、アートワーカー、文化芸術に隣り合っている方々による、活動環境にまつわる疑問や違和感から出発する企画とメンバー(2名以上)

〇採択件数:2件(企画)

〇条件
・札幌市内を拠点に活動していること
・月1回程度のスタディーズができること
・中間発表・検証発表会に参加できること
・報告冊子(ZINE)制作に協力できること

〇公募Bの企画実施にあたっては、参加者のアクセシビリティに配慮してください。HAUSも手伝いますので。
例えば
・オンライン希望
・ 子供や、見守りが必要な家族を同伴して参加
・ 介護者・支援者を同伴して参加
・ 読み上げ
・ UDトークや筆談
そのほかご相談ください。

〇応募フォームはこちら
https://forms.gle/Vp6RWGvihiQWmYBCA

採択後のスケジュール

8月~12月にかけて、スタディーズAは、月1回以上程度、集まって活動する予定です。Bの活動は企画者次第ですが、原則として同等の活動量を想定しています。

スタディーズA・Bどちらも、HAUSが立ち会い、活動経過は最終的に冊子にまとめます。

2026年
8月スタディーズA、スタディーズB 始まり
9月スタディーズA、スタディーズB
10月スタディーズA、スタディーズB
10月中間発表(A・B合同)※採択者の予定で調整
11月スタディーズA、スタディーズB
12月スタディーズA終了、スタディーズB終了
12月26日 検証発表会

2027年
1月 報告冊子(ZINE)制作
2月 報告冊子(ZINE)完成、事業完了、振り返りレポート提出

締切:2026年7月22日20時

採択結果は、個別にお知らせします。(7月末~8月上旬)

応募に関する個別相談会(オンライン)

7月12日(日)と7月14日(火)に予定しています。以下フォームから、希望時間を3つ選んでお申し込みください。

https://forms.gle/SbuPFnDFRwny8tcy6

選考基準

選考では、以下のようなことを大切にします。

1 自分や周囲の実践、日々の活動や現場の経験から出発したテーマであること
2 まだ十分に言葉になっていない問いや違和感に向き合おうとしていること
3 無理のない進め方で、試行錯誤しながらテーマに向き合っていくこと
4 活動を通して得られた学びや気づきを、誰かと分かち合う余白があること
5 得られたことが、ほかの人や現場にとっても、文化創造環境を考えるきっかけや手がかりになりうること

選考委員

伊藤茶色(いとう ちゃいろ)
1992年生まれ、長野県上田市丸子町出身。公立文化施設職員や地域劇団を経て、劇場・カフェ・コワーキングスペース等を備えた民間文化施設「犀の角」の文化事業スタッフとして働く。主に照明・制作を担当。子ども・若者と地域の大人が共につくる文化活動『うえだイロイロ倶楽部』、NPO法人リベルテによる福祉と地域の境界線をほぐす文化事業『路地の開き』、戯曲を読むことで他者と関係性を育む『ちくま川戯曲倶楽部』等、個と他の”間(あわい)”に演劇を見出す活動に携わる。仲間と立ち上げた『ふかふか文化研究所』では文化政策をテーマに勉強会を企画。『ジジバババンク!!』メンバーとして子育てを他者にひらく実験中。

小川遼(おがわ りょう)
1992年、札幌生まれ。北海道大学文学部人文科学科卒業。日本医療大学大学院看護福祉学研究科修了。現在、札幌市ホームレス相談支援センターJOINにて主任相談支援員を務めている。あわせて、一般社団法人WHO CARES理事長としてコミュニティスペースの運営などにも取り組んでいる。ほか、札幌学院大学非常勤講師など。社会福祉士、公認心理師。
当事者研究等に代表される対話実践について向谷地生良氏に学び、精神障害と関連の深いホームレスの課題への応用の方途を実践・研究の両面から探っている。
​​https://who-cares-sapporo.org/

成田真由美(なりた まゆみ)
1969年生まれ。東北の田舎町に生まれ自然にまみれた幸せな幼少時代を過ごす。
2002年に札幌に移住して以降、アートワーカーとして多くの現場に携わっている。2014年のSIAFボランティア有志から始まったアートカフェを引き継ぐ(アートカフェ⁺として対話活動を継続中)。2025年「札幌で先住民族アイヌを考えるマジョリティ・ネットワーク形成の試み」主催し、以降「マジョリティ会議札幌編(仮)」を不定期開催。2026年からさっぽろ天神山アートスタジオのスタッフとして勤務。
https://haus.pink/artist/1676765573-4236/

平山秀朋(ひらやま ひでとも)
1968年生まれ。裏小樽モンパルナスプロジェクト委員会委員長、ジーンズショップロッキ副代表。放送・音楽業界や写真活動を経て、小樽・梁川通りにて築100年の古い建物を再生した文化拠点「裏小樽モンパルナス」を運営。映画祭や芸術祭に加え、思想家・内田樹氏の著作を題材とした読書会を通じ、困難な現代において「生き延びるための知恵」を市民と共に探求。内田氏本人招聘による対話の場もひらくなど、地方都市における新たな学びの拠点形成を実践し、地域の記憶と表現を結び、次世代へと継承する活動を展開している。
https://www.uraotarumontparnasse.com/

深澤孝史(ふかさわ たかふみ)
1984年生まれです。美術家です。
いろいろな人や場所で異なる固有の現実が気になります。そうしたものに関わったり、共有したりする方法を模索しています。そうしてなにかやってみると、これまでの自分じゃやらなかったことをやったりするので自分も変わります。最近だとウサギ獲ったり、藤から糸をつくったり。朝鮮語で鉱山労働歌をうたったり。
プロジェクトにしたり作品にする場合は、場所や仕組みを考えたり、映像や文章や絵をつくったりといろいろやります。
https://fukasawatakafumi.net/

応募フォームはこちら

公募A
https://forms.gle/oik81deMxyu4Pd92A

公募B
https://forms.gle/Vp6RWGvihiQWmYBCA

イラスト:平中まみ子(まみこし)

お問い合わせ:hello[at]haus.pink

フォームからのお問い合わせはこちら:
https://forms.gle/3eMiTvyHP81cGZjC6

助成:令和8年度札幌市文化芸術創造活動支援事業