HAUS | Hokkaido Artists Union studies

徳山まり奈さん伴走レポート

喫茶こんは作品だ!

2022.12.
text 羊屋白玉

喫茶こんでお仕事中の徳山さん

HAUSの伴走日記のひとこまです(でもなんだか伴走って言葉はしっくりこない。HAUSとアーティストの関係は伴走で良いんだろうか。新しい言葉をつくりたい。もしくは意義が拡張したらいい。)

9/29木曜日、喫茶こんはドーナツの日。昼休みにドーナツ買って職場へ。夕方再訪。HAUSのサバイバルアワードの結果を伝えにゆく。内容はこんなだ。まず、「HAUSからのアプローチはいつでも断ってよいのです。」という前置きをして、喫茶こんさんの店主、徳山まり奈さんに伝えました。

「”喫茶店と作家たちの’’寮‘’になる場所をつくりたい”これは、まり奈さん課題というか、背中合わせの夢ってゆか、壮大な作品作りだとおもいました。HAUSのわたしは、この作品に関わりたいです。」まり奈さんは微笑んでいる。

わたしはさらに、「でも今年度でなんとかなるような課題じゃないと思いました。来月〜再来月〜にお金入用な差し迫ってるアーティストにはお金を渡すことにしたのだけど、まり奈さんとはゼロ円から始めたいです、作品ができるまで。」と。彼女は微笑んでる。

「寮なんて言葉久しぶりに聞いたし、寮をつくるなんていう人は初めてだし。」彼女はまだ微笑んでる。北斗高校の隣に空いてる物件を見つけたという。どういう状態かわからない。わたしならその空き家の壁に「連絡ください!!」って張り紙をはってくるとおもうけど、まずは、懇意な不動産屋さんに聞いてみよう。

電話。北33西9に空いている物件があるという。早い!

でもあらためて理想の物件をまり奈さんに聞く。

「喫茶店と図工室みたいなアトリエみたいなところが1階にあって、2階にはアーティストが短期間でも住む寮をつくりたい。住みながら作れたらな。」と。

「どうしてそんなこと思いついちゃったの?」と聞くと、まり奈さんは語る。

「喫茶こんに訪れる同じ世代の作り手たちから、就職してからは、職場と家を行ったり来たりで日々が過ぎていってしまうのって聞くの。学生の時みたいに作品作りたいけど時間も場所もない。仕事も忙しいし毎日ざわざわする。そんな人たちに用意したい場所。生活の中でなにか作る時間があることで安心するひとたちがいる。職場と家の往復から逃れて、バケーション?リハビリ?サバティカル(充電)なんだろ?」

喫茶店に訪れる人たちとの会話から、滞在して作り出せる寮が必要だと、作る場所と時間が必要だとまり奈さんが言うならきっとそうなのだ。

喫茶店には、フリーパフェチケット買ってくれたりするお客さんがいたらいいな。それは、アトリエでつくっているアーティストにわたされるチケット。甘味の時間。

まり奈さんは、来週から新しく移転したレストラン「のや」に修行にゆくと微笑んでいる。北12東5。毎週金曜日。「のや」も、わたしの家の近くにあるのも嬉しい。続きます。